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暗渠

2008-01-22

自分は男の子と見なされない男の子なんじゃないか、という恐怖(小学生編)

| 16:09 |  自分は男の子と見なされない男の子なんじゃないか、という恐怖(小学生編)  - 暗渠 を含むブックマーク はてなブックマーク -  自分は男の子と見なされない男の子なんじゃないか、という恐怖(小学生編)  - 暗渠

改変ネタぽいけど

から



幼稚園の頃に父と母が離婚した

原因はおそらく父の暴力

私は父からなぜか常に暴力を振るわれていた

私を守ろうとして母も殴られていた

そんな父から母は私を連れて逃げ出した



新しい場所で新しい幼稚園に入った

近所には同い年の女の子とひとつ上の女の子とふたつ上の女の子がいた

幼稚園では男の子と遊んでいたけれど

自宅の近くでは女の子しか居ない

かといってお飯事のような事ばかりではなく

鬼ごっこや木登りにキャッチボールなどもしていた

小学校になって移動範囲が広がった

男の子と遊ぶようになった

余りの荒っぽさにショックを受けた

全速力でサッカーをする

タックルで体を擦りむくなど当たり前

今まで女の子と遊んできた私には異世界に思えた

正直怖いと思った

小学校へは高学年の人達と登校していた

4年生の男子4人に3年生の女子1人と私と私の同い年の女子が1人だった

女の子みたいだよねとたまに言われる事があった

石を蹴りあいしながら登校した



4年生になった

私達はいつも同じように登下校していた

周りからお前ら付き合ってるんじゃねーの?と冷やかされるようになった

なんの事だかわからなかったが恥ずかしかった

男じゃないんじゃないの?と言われるようになった

彼女と一緒に居ちゃいけないんだと思った

サッカー野球を始めた



5年生になった

少年野球サッカーのお陰で運動神経が養われてきた

相変わらず荒っぽい事は苦手だった

タックルなどを避ける術が身についた

もう登下校は1人でしていた

彼女とは顔を合わせてもあまり話さなくなった

近所に転校生が来た

男の子だった

その子も父親が居なかった

二人で夜遅くまで一緒に遊んだ(母が仕事の為夜遅い)

他の学校人達公園の縄張りのような事で揉めた

喧嘩を覚えた

爽快だった

自分が男だと証明できた気がした

痣だらけになりながら二人で笑ってた

私にとって男とは力だった

恐怖していた力を行使し操ったという勘違い

男の子世界では力を鍛え力を使い力を蹴散らすというのが当たり前のようだった



六年生になった

母にはよく女の子だったらよかったのにと言われるようになった

通信簿には相変わらず消極的や目立たないと書かれていたにも関わらず落ち着きがない等もあった(どんなだ)

他の学校の子と遊ぶようになっていた

知らない街に出かけるのは楽しかった

相変わらず喧嘩もしていた

ある時ちょっとした人数にぼろぼろに負けた

友人は骨を折られた

物凄く怖くなった

喧嘩喧嘩していた自分が

バチが当たったとかそんな事を思った

二度と喧嘩はしないと誓った

友人にもそう話した

友人は怒った

仇を取ってくれないのかと

なめられるぞ!と

ある日友人と仲間(だった)にぼこられた

輪を抜ける為なら仕方ないと思った

それから中学校までの間は孤立した

不良だと思われていただろうし

その不良仲間からは裏切り者とされた

彼女が声を掛けてくれた

私達はまた一緒に帰った

これで何もかも収まるそんな甘いことを考えていた

2007-12-19

追ってくる女(7)

| 12:36 |  追ってくる女(7) - 暗渠 を含むブックマーク はてなブックマーク -  追ってくる女(7) - 暗渠

http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071218/1198031155から



不思議な程落ち着いていた

さっきの動揺が嘘のようだった

かしこれでひとつ自分の手立てが失われたのは確かだ

分が悪すぎる

わからないという事がこんなに怖いものだとは思わなかった

その認識だけが今は頼りなのかもしれない

こちらから何かできない以上は待つしかない

自宅に戻ってからアンさんのブログメアドを片っ端から検索エンジンに掛けるが何も引っ掛からなかった



翌日は気分が晴れていた

いつも以上に仕事をこなして会社を出た

会社エントランスを出たところにアンさんが居た



アン:「終わった?おつかれ~」

クル:「お疲れ?」

私は怪訝な表情を隠せなかった

アン:「そんな顔しないでよ近くまで来たから寄ってみただけ」

クル:「ああ そうなんだ」

アン:「近くのホテルに泊まってるんだ来ない?」

クル:「え?いや用があるんだこれから」

アン:「ふーん?彼女?」

クル:「え?いや友達」

アン:「じゃあいいじゃん私と遊んでよ遠くから来たんだし」

クル:「あ ああじゃあその辺でご飯だけ」



私は彼女に迷惑だからこれ以上関わらないで欲しい事を伝えた

実樹の事は聞かなかった



翌日会社の受付の人から手紙を渡された

アンさんからだった

便箋で5枚

目を通してシュレッダーに掛けた



----



一年前のお話

相変わらず実樹の行方はわからない

ネットにもリアルにも彼は居なくなってしまった

アンさんの下へ行ったのか

それとも単にイヤになって今の暮らしを捨てたのか

もうこの先知る術はないのだろう

先日私は誕生日を迎えた

0時丁度に登録されていない携帯番号から電話があった


???:「もしもし?クル?」

クル:「はいそうですけどどちら様ですか?」

アン:「私よ私忘れちゃったの?アンよ?」

クル:「え?なんで?どうしたの?」

アン:「あれからね一年でしょ?」

クル:「そうだね・・・?」

アン:「一年で自分を磨いたのあなたに相応しくなるように」

アン:「それでね電話しようと思ってたの相応しくなった私に会ってほしくて」

アン:「横浜ロイヤルパークに居るから会いましょ?」

クル:「唐突だね・・・」



冷や汗が止まらなかった

相手の理屈がよくわからない

過去記憶走馬灯のように恐怖と共に回り始める



http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20080206/1202293326

2007-12-18

追ってくる女(6)

| 11:25 |  追ってくる女(6) - 暗渠 を含むブックマーク はてなブックマーク -  追ってくる女(6) - 暗渠

http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071217/1197875643から



メッセンジャーアイコンメッセージの受信を点滅で知らせている

数秒いやもしかしたら数分経って居たかもしれない

茫然自失のまま私はそのIDを禁止メンバーに指定した

がその数秒後に違うIDからメッセージが送られてくる

先ほどと同じ文面

今度は1秒毎に同じ文面が送られてきた

ディスプレイの右下がメッセージポップアップで埋まっていく

「あ あ・・・やめて・・・やめてくれ」

そんな事を呟いていた

もう何が何だかわからなかったわかりたくなかった

画面が埋まっていくまるで目の前が全て見えなくなるように

心が恐怖で塗りつぶされる

メッセンジャーID仕事などでも使用している為に停止させる訳にはいかなかった

そしてこのIDギルドメンバーには誰にも教えていない



・・・



仕事関連のブログが見つかったのか

缶コーヒーを開けて一口飲んで落ち着け

ここでSkypeログと配達物が来た日が同じ事を思い出す

まてよ・・・?

もしかしたら彼女はまだ私の住所を知らないのではないか?

実樹がポストに投函した可能性もある

もちろん彼女が投函してどこか近くのネットが使える環境からメッセージを送った可能性もあるが

少し本当に僅かだが気分が持ち直した気がする

まだ終わってないいけるまだ大丈夫

得意の自己暗示と前向き思考で突破口を探す

相手を刺激してはダメだ何をしてくるかわからない

そして相手に優位を与えてもダメ

あくまでこちらに優位を保ちつつ返すこれだ

震える指を叱咤しキーボードに静かに置く



クル:「そんなにメッセージ送らなくても見てるよどうかした?」

アンと思われる人物:「返事ないから」

クル:「仕事立て込んでてごめんプレゼント届いたよありがとう

アンと思われる人物:「よかった気に入った?」

クル:「ああうん その前にメッセの名前・・・アンさんであってる?」

アン:「そうだよメッセではこの名前なの」

クル:「そっか んじゃもう疲れてるので眠るよ」

アン:「おやすみなさい愛しい人」



PCの電源を落とす

そしてコート羽織って車へ向かう

ロック解除の電子音が鳴り響き重々しいドアを開ける

生まれた場所に還るようにシートに身を投げる

冷たいシートが心地良い

エンジンを掛けて静かな車内に音楽を掛ける

シートより心なしか冷たいハンドルをぎゅっと握る

そこにある何かを感じる

目を閉じて深く息を吸う

よしまずは実樹の家だ



真っ暗な自分の先行きのような道を法廷速度以上で疾走する

僅かな橙色の灯りがとても暖かく感じる

昼間だと1時間位掛かる道のりが20分掛からずに着いた

脇道に車を停めて車外へ出る

ハザードは焚かずにエンジンは切らなかった

静かな住宅街の奥

近所では犬が吼えている

コンクリート階段を上る

アパート入り口ポスト

実樹の名前の所にはチラシやら何やらが大量に入っていた

・・・まさか帰っていない・・・?

それとももうここには住んでいないのか?

血の気が引いて行く

びゅうっと一陣の風が吹く

寒気と共に一気に体温が奪われる

「なんだってんだ・・・」

独り言が多くなってきているのは精神的に参っているからなのだろうか

実樹の部屋の前まで来る

ドアの郵便受け

やはり同じように荒れ果てている

曇りガラスから中を見てみるが灯りがついていない

もちろん人の気配もない

私は小走りにアパートをぐるっと回った

ベランダ側から部屋を見るがやはりよく見えない

周りに誰も居ない事を確認すると私は配管工伝いに2階の実樹の部屋のベランダへ登った

カーテンの隙間からは生活していた後だろう事はわかるがそれ以上は何もわからなかった

ベランダから飛び降り車へ向かう

コンビニエンスストア煙草を買い一本吸い込む



「さて・・・どうするかな」



http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071219/1198035369

2007-12-17

追ってくる女(5)

| 16:14 |  追ってくる女(5) - 暗渠 を含むブックマーク はてなブックマーク -  追ってくる女(5) - 暗渠

http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071212/1195931618から



あれから実樹もアンさんもログインしてこなくなった

チームメンバーから何かあったの?と幾度となく聞かれるが

「ん?いや何もないよ?」

ディスプレイの前でため息と苦笑いを漏らしながら返していた

そのまま数日が経った

もう誰も彼らの事を話す人は居なかった

何らかの事情でゲームを辞める事なんて幾らでもある

仕事から帰って自宅の鍵を開ける

ポストに大きな配達物が入っていた

メール便か何かかまた何かのダイレクトメール

部屋に向かいながら封を切る

セーターとマフラーが入っていた

箱の奥に手紙が入っていた

誕生日おめでとう

とだけ書かれていた

背中に冷たいものが流れた



こ れ は 誰 か ら だ ?



急いで送り主を確認するが記入されていない

ちょっとまて?記入されてないだって?

という事は配達されたものではなく

ポストにそのまま投函されたという事?

私は急いでログインギルドメンバーにアンさんを見なかったか聞いた

が手応えはまったくなし

そういえばそんな人居たね程度の返事しか返ってこなかった

実樹の携帯電話に掛けるが番号が使われていないというアナウンス

失意のまま無言でログアウトする

恐る恐るSkypeを立ち上げる

実樹もアンさんも宗太もオフラインのままだ

ふうっと息をつく

何を安心しているんだ私は

Skypeログにアンさんから

プレゼント届いた?

から始まる膨大な量のログがあった

それは近況報告やら愚痴やら遊んだ日の事やらが綴られていた

その量に比例した好意を表す文章

ディスプレイを見ながら思わず吐き気を催した

そして心底怖いと思った

私の住所を知っている人はギルドの中では限られている

この場合彼女に私の住所を教えたのは間違いなく実樹だろう

ただ実樹はなぜ彼女にそこまでするのか?

私はSkypeIDを消去した

使われていない実樹の番号に何度もリダイヤルしていた



----



布団に潜って目をつぶって眠ろうとする

だが眠れない

外で聞こえる小さな物音がやたら鮮明に聞こえる

敵を待ち伏せるゲリラのように神経が尖っていた

その日からは仕事から帰ってから部屋の周りを調べる癖がついた

帰り道なども何度も後ろを振り返ってしまう

少しずつ体調がおかしくなってきた

ログインもしなくなった

何をするでもなくウェブをぶらぶらしていた

突然見慣れないIDからのメッセージポップアップしていた

誕 生 日 プ レ ゼ ン ト 届 い た ?



http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071218/1198031155

2007-12-12

追ってくる女(4)

| 04:13 |  追ってくる女(4) - 暗渠 を含むブックマーク はてなブックマーク -  追ってくる女(4) - 暗渠

http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071124/1195931618から



アン:「眠れないんじゃない?」

クル:「?あ ああうんまあね」

アン:「こんなのもあるよ?」

彼女琥珀色をした液体が入っている瓶をふらふらと揺らす

ブランデーだろうか

クル:「じゃあもう少しだけ」

アン:「そうこなくちゃ」

彼女仕事柄か無駄な動きなくお酒を作る

アン:「濃い方がいいんだよね?」

クル:「うんロックでも大丈夫」

アン:「はい」

クル:「ありがとじゃあ乾杯

深夜に遠慮がちなグラスの音が響く

クル:「あんまり呑めないんだよね?」

アン:「うん呑んでるの見る方が多いかな」

今日の事とかだらだらと話しながらボトルを半分ほど開けた

ここに来て急に酔って来ていた

向かいでお酒を作っている彼女が隣に来る

ぼやけた頭でどうしたの?とか聞いた気がする

左肩に彼女体重が掛かりベッドに倒される

クル:「ちょっと何?」

苛立ち気味に問いかける

アン:「へへ好きよ?クル」

アルコールシャンプーの匂いが甘い

クル:「え?え?なんで?意味わかんない 実樹は?」

アン:「これでいいって言ってくれたよ」

実樹のおかしな言動や今まで腑に落ちなかった部分が一本に繋がる

クル:「そういう事」

自分でこんな冷たい声が出せるのかと思うほどの声だった

まるで誰か他の人が私の口を使って話しているような

クル:「ね?こゆのはなしにしようよ」

アン:「あら呑み過ぎた?」

呑ませたのは誰だと言いそうになったが飲み込む

少し乱暴に彼女を座らせ立ち上がる

クル:「お互いにね部屋戻るよ」



静かに部屋のドアを閉めると急ぎ足で実樹の眠る部屋へ

多分寝ては居ないだろう

寝ていても叩き起こしてやる

今は足の沈み込む柔らかな廊下さえも苛立つ



クル:「実樹?起きてるよね?」

実樹:「ごめん」

クル:「どういうやり取りがあってどういう気持ちでこういう事をしたのかわからないんだけど?」

実樹:「・・・ごめんなさい」

クル:「先に帰るよ アンさんとちゃんと話してきなね?」

実樹:「・・・うん」



コートを着て殆ど解いていない荷物を肩に掛けて部屋を出る

携帯電話の電源を切りまずは朝食へ



http://pretend.g.hatena.ne.jp/culvert/20071217/1197875643